『日本近世の領国地域社会』発売中
2015.01.28
H25年11月30日~12月1日に行った、日本近世の領国地域社会シンポジウムの内容と、それを踏まえた最新の研究内容を書籍化しました。センタースタッフも執筆しています。詳しくは、吉川弘文館HPをご覧ください。
- 目次
序章 熊本藩研究から「領国地域社会論」へ…稲葉継陽
藩政の成立・改革と領国地域社会(一七世紀における藩政の成立と特質―藩政改革の歴史的前提…稲葉継陽
熊本藩宝暦改革の歴史的位相―近代文書行政への転回点としての宝暦改革…吉村豊雄
近世期市場経済の中の熊本藩―宝暦改革期を中心に…高槻泰郎
特論一 城下町研究・地域運営論から「領国地域社会」論へ…松﨑範子
特論二 領国地域社会の中間支配機構について…籠橋俊光
藩政改革論・領国地域社会論の展開(細川重賢明君録からみえる熊本藩政改革―明君像の形成と士民の規範化をめぐって…小関悠一郎
近世後期の手永会所と地域社会―領国地域行政機構論…今村直樹
幕末肥後藩の政治活動とその背景―蒸気船購入問題を中心に…白石 烈
特論三 熊本藩領社会を「領国地域社会論」から見つめ直す…三澤 純
終章 地域社会論と「領国地域社会」…藪田 貫
あとがき…今村直樹
- 内容説明
肥後細川家などの国持大名クラスの領国に成立し、藩政と対応しながら展開される百姓的な政治社会を指す「領国地域社会」。熊本藩伝来の「永青文庫細川家文書」を駆使して、17世紀から転換期としての宝暦改革前後、さらに幕末維新期まで、200年以上に及ぶ領国地域社会の展開過程を11本の論考により追究し、日本近世社会の特質を分析する。