紀要『永青文庫研究』第二号発行のお知らせ
『永青文庫研究』第2号の発行について
『永青文庫研究』第二号を2019年3月に発行いたしました。
創刊号に引き続き、本号もセンタースタッフ、および学外の方々からの力作を収録しております。
前者は、稲葉センター長の島原一揆後の地域復興の検討から百姓身分の法的位置と村共同体の行政機能を論じた論文、後藤特別研究員の島原一揆前の細川家によるキリスト教政策の詳細を明らかにした論文、今村准教授の近世中後期熊本藩における地域財政の変容を論じた論文、「御刑法草書」で名高い熊本藩の刑法方部局の吟味過程を明らかにした安高准教授・川端氏による史料紹介です。
また後者では、知られざる近世前期の細川紹高家と肥後細川家との関係に光をあてた林晃弘氏(東京大学史料編纂所)の研究ノート、細川忠利に関する稲葉センター長の新著の成果と課題を論じた谷徹也氏(京都大学)の書評、巨額の上納金をめぐる熊本藩の対幕府交渉に関する高槻泰郎氏(神戸大学)の史料紹介を掲載することができました。
すでに関連研究機関、および各自治体には発送しておりますが、研究成果を広く社会へと還元するという観点から、本紀要をご希望の方には寄贈申込みを受付いたします。
ご希望の方は、必要事項をご記入の上、はがきにてお申込みをお願い致します。
※メール・電話などでのお申込みは受付いたしません。
宛先:〒860-8555 熊本県熊本市中央区黒髪2丁目40-1
熊本大学永青文庫研究センター
《はがき記載事項》
・希望の紀要・年報の号数(紀要第二号、年報7号など)
・送付先住所、氏名
なお、数に限りがございます。申し訳ございませんが、先着順となりますのでご了承ください。
◇『永青文庫研究』第二号目次◇
論文
近世初期における百姓の法的地位と村共同体 (稲葉 継陽)
ー島原一揆後の地域復興をめぐってー
島原・天草一揆以前における肥後細川家のキリスト教政策(上)(後藤 典子)
近世中後期の地域財政と地域運営財源(今村 直樹)
-熊本藩を事例にー
研究ノート
肥後細川家と天龍寺真乗院・細川紹高家(林 晃弘)
-永青文庫所蔵「真乗院口上書」に関する基礎的研究ー
史料紹介
「御穿鑿所引取書達控(抄録)」(一)(安高 啓明・川端 駆)
金納御手伝普請をめぐる熊本藩の対幕府交渉記録(続)(高槻 泰郎)
-天明八年「御用金一件」についてー
書評
稲葉継陽著『細川忠利 ポスト戦国世代の国づくり』(谷 徹也)